K先生の気のまま日記

感じたことを、そのままに。

十五の春を泣かせない?

 きょうは栃木県立高校の一般入試の合格者発表日。

 朝十時の発表をまじかに、各校の掲示板前にたくさんの人が集まった。

 

 合格者の氏名が記された大きな紙がするすると拡げられ、掲示板に

ピン止めされた瞬間、あちこちで歓声があがった。

 しかし、悲喜こもごも。

 がくりと肩を落とし、立ち去って行く人もいる。

 

 受験者は八千四百人あまり。

 そのうち合格できるのは、七千五百人くらい。

 

 力及ばず、受からなかった受験生諸君。

 決して嘆かないでください。

 これで、きみの人生が決まるわけじゃない。

 

 捲土重来。

 三年間の猛勉強を経れば、いま一度、大学入試が待っている。

 そこでもう一度、勝負することができるんだ。

 

 悲しけりゃ、泣いていいんだよ。

 気のすむまで泣いたら、ゆっくり立ち上がって。

 

 家族やきょうだい、それにほかにも、きみを応援してくださった方々が

いることを、決して忘れないで。

 彼らはいつでもきみをあたたかく見守っていてくださる。

 

 入学試験はひとつの試練なのだ。

 何のためか、って?

 もちろん、きみ自身のためさ。

 

 人生航路は山あり、谷あり。

 苦あれば、楽あり。

 

 むしろ、楽より苦のほうが多いかもしれないよ。

 でも、決して捨てたものじゃない。

 

 受かった人も、受からなかった人も。 

 きみが社会に出たとき、どんな職業が自分に向いているか。

 それをこそ、できるだけ早く見つけてください。

 そうすれば、自分の道が、おのずと明らかになります。

 

 自分の好きに気づくことです。

 

 人それぞれ、道は違って当たり前。

 「みんなちがって、みんないい」

 

 将来、きみの得意分野で、目いっぱい活躍してください。

 

 その上で、人として、善いか悪いか。

 言ったり、したりする際に、いつも、自分自身で判断してください。

 

 思慮深い人間になってくださいね。

 

 ずうっと前、きみと同じ道を歩いた者として、このことを切に望ん

でいます。